実際にあった看護師のミスとは?2018年度に報告されている医療ミスは3,598件

実際にあった看護師のミスとは?2018年度に報告されている医療ミスは3,598件

J
JobStep編集部
公開, 更新 ,

看護師として、仕事をする中でミスはあってはならないことですが、医療ミスは0%ではありません。

2019年1月には、千葉大医学部付属病院で形成外科手術を受けた男性(26)と両親が、術後の処置ミスで重い障害を負ったとして病院に約3億2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が東京地裁でおこなわれ、病院に約1億5千万円の支払いを命じられています。

判決では、看護師が男性の様子を十分に把握していなかったと指摘されており、看護師の注意義務違反と認められています。この男性は、上あごと下あごのズレを矯正する手術を受けたものの、術後呼吸用チューブにたんが詰まって窒息状態となり、吸引したものの改善せず、低酸素脳症による意識障害になっています。

このように、大きな賠償責任を問われる医療ミスも、引き起こっているのです。基本的には、患者1名に対し看護師複数名での確認業務が義務付けられています。しかし個人病院や夜勤など1人で行わなければいけない場合も0ではありません。今回は看護師の医療ミスについて紹介をおこなっていきます。

実際にあった看護師のミス

医療現場では、薬の取り違え・患者の取り違えなどのミスは少なからず引き起こっています。看護師がミスをする原因の多くは、確認不足などの不注意が大半を占めています。

看護師の医療ミスでは1番多いのは、投薬ミスです。少しでもミスがなくなるよう、現場での確認を確実にしていく方が大切です。

看護師のミスは、新人だけに限らず、ベテラン看護師にもあり得ること。常に緊張感をもって、仕事に取り組むことが大切といえるでしょう。

看護師はどうして、ミスをしてしまうのか?ミスをしてしまう原因

厚生労働省の報告によると、2018年度に報告されている医療ミスは3,598件にも上ると発表されています。10年前に比べると医療ミスの件数も7~10倍近く多くなっています。そのうち、看護師が関与したとされる医療ミスが2,637件にもなります。

過重労働が原因で注意散漫になっている

ミスをしてしまう原因として、過重労働が挙げられます。看護師不足については、長年の課題でもあります。

厚生労働省によると、看護師で60時間を超えて労働している人は253人と、全体の36.6%と報告されています。看護師不足が背景にあるとはいえ、これだけの過酷労働が日常的に行われると、医療ミス件数も増えてくると推測されています。

長時間の残業や夜勤が続くことで、疲労がたまります。この疲労が原因でミスを起こしやすくなり、医療事故に発展します。身体を休めることは非常に大事なこと。自己管理は、医療事故を起こさないためにも大切です。

休息を取ったり、自分で頑張ってもミスなどが起こりやすい場合には、現在の部署から異動を検討するのも1つです。部署移動をすることで働きやすい環境が整い、ミスも減ってくることがあります。

人間関係によるコミュニケーションロス

同僚や上司との人間関係も、ミスが引き起こる原因の1つとなります。先輩が怖くて、再確認できない、医師との関係性が良くなくホウ・レン・ソウができていないなど、コミュニケーションがしっかり取れていないことで、聞き間違えによる投薬ミスなども発生しています。

いくら人間関係が悪かったとしても、仕事と割り切り、人の命を預かる立場の人間として、責任ある行動をおこなっていくことが大切です。

看護師がミスをしてしまったときの対処方法

看護師が医療ミスをしてしまったときは、すぐに上司に報告しましょう。

大きな問題になることが怖いという理由で放置をすると、意識障害など大きな問題につながることもあります。直ちに処置をおこなえば、問題ないことも多いです。まずはミスに気づいた時点で報告をしましょう。

また看護師がおこなえる業務範囲は限られていますが、万が一、医師の処方内容や処方量に疑問を感じたときは、必ず医師・看護師長に確認をする癖をつけておくことが大切です。

確認することを意識することで、医療ミスを起こさないことに繋がります。

ミスを未然に防ぐ方法

ミスを未然に防ぐためには、基本的なルールを守ること。看護師マニュアルは、過去の経験から作成されたものです。勝手な判断で行動することが1番危険。少しでも疑問に感じたら、先輩や医師に確認をおこなうことが大切なのです。

また薬剤などの確認は、複数名でおこないましょう。医師から口頭で指示を受けた場合でも、自分の声に出すことで確認をおこなうことができます。たとえば、「メイロン1A、静脈注射ですね」など、再確認することしましょう。

声に出して確認することで、間違いがあった場合などはすぐに気づくことができます。医療ミスは看護師のみならず医師でも起こりますので、未然に防ぐためにも「声に出して確認する」「複数で確認する」この2つは大切なことです。