看護師の将来性は?働く場所の多角化、高齢者増加によるニーズ増加で将来は明るい

看護師の将来性は?働く場所の多角化、高齢者増加によるニーズ増加で将来は明るい

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JobStep編集部
公開, 更新 ,

高齢化が進み、医療機関を受診する人も増加の一途をたどっています。医師と共に病院になくてはならない存在なのが看護師です。慢性的に人材不足といわれて久しいですが、看護師を要請する教育機関も年々増えています。

2018年『週刊ダイヤモンド』で特集された「20年後も医学部・医者で食えるのか? 医歯薬看の新序列」では、2040年の需要増減予想トップ10で需要が増加する職業のNO.1が看護師になっています。

ここでは将来看護師を目指している人や、今後の人生設計で看護師へのキャリアチェンジを目指している人に、看護師の将来性について紹介します。看護師を目指すうえで、どのような視点で将来性を確認していくべきかを検討していきましょう。

看護師の将来性は?

2030年には、日本の人口の1/3が高齢者になるといわれています。厚生労働省も、看護職員需給見通しによれば、2015年時点で約1万5,000人の看護師が不足しているデータがあります。

そのため看護師需要はますます伸びていくでしょう。

高齢者看護の重要は一層高まる

内閣府の調査では2015年時点で、65歳以上の高齢者人口は3,392万人。総人口に占める高齢の割合は26.7%で、4人に1人が高齢者となっています。2030年には、日本の人口の1/3が高齢者になるともいわれており、看護師の需要は高まっていくことになるでしょう。

国の移民政策の行方にも左右されますが、どの病院でも今後、高齢者増加に向けた看護師の人材確保が課題となります。看護師の立場から考えると、今と同等かそれ以上の売り手市場になるといえそうです。

訪問看護の重要性が増していく

高齢化社会に突入している日本にとって、在宅医療は今後欠かせない医療方針のひとつで、需要は拡大していっています。医療機関も在宅医療に積極的に乗り出しています。基本的なスキルに違いはないでしょうが、在宅看護は新しい分野ともいえます。

医療機関に従事する看護師と共に、訪問医療にかかわる看護師も、存在価値は高まるでしょう。いずれ分業制度というものができてもおかしくはありません。

専門的な知識をもつ看護師の需要が伸びてくる

ライフスタイルの変化に伴い、病気や怪我の種類も多様化しています。そしてそのことは同時に医師不足を意味します。

そのため、看護師が患者の状態を医学的にどの程度把握できているかは非常に重要なポイントです。ケアをするときも、医師に病状を伝えるときも、専門的な知識を持っている看護師のほうがスピーディーかつ精度な対応ができるようになります。

そのため最近では、特定の看護分野において熟練した知識やスキルをもつ「認定看護師」を目指す、看護師が増えています。認定看護師は、患者への安心感・信頼感を高めるのと同時に、看護師市場内の自分の価値を高めることにも繋がっていきます。

外国人看護師の増加

慢性的な人材不足解消に向けて政府は外国人看護師の採用にも積極的に取り組んでいます。厚生労働省は経済連携協定(EPA)に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者の試験を開催し、外国人看護師の獲得を目指しています。

日本の看護師の将来性を考える上では、彼らの受容がどの程度進むのかという点が、最も不確定なファクターといえるでしょう。国全体の労働効率で考えれば、彼らが活躍してくれることは非常に望ましいことですが、ミクロに見ると看護師の供給が増えることで現場の看護師の給与が下がるなどの影響が出てくるでしょう。人気の病院などであれば倍率が上がってしまうこともあるかもしれません。

ただし、移民政策は世界中でも十分成功しているといえる国は少なく、ただでさえ国際化が遅れているうえに非効率な仕事ぶりを露呈している問題続きの日本国政府が、そもそも彼らが定着してくれるような環境を提供できるのかという意味で、この移民政策の進捗率自体にも疑問が持たれるので、将来性の判断が難しいところです。

男性看護師も徐々に増えている

近年は男女の区別なく看護職となることが可能ですが、やはり男性看護師の比率は全体の6,7%ほどであり、比率としては女性がとても多いです。

しかし看護師は高齢者の入浴や着替えを手伝うこともあり、力が必要になる機会は多くあります。このように分野によっては男性看護師需要の高いところもあり、今後はこの比率も改善されると予測されてます。

看護師の現状

看護師は給与もよく、一生の資格になるので、子育て・出産も安心してできます。安定しているという面では非常に人気の職業です。そこで、そんな看護師の現状もみていきます。

今後どのように変化していくのでしょうか?

看護師はなぜ人手不足なの?

看護師が人手不足の理想として、労働状況の悪さがあげられます。夜勤・時間外労働・生活リズムが崩れる雇用形態などが影響し、出産や結婚を機に退職する看護師は少なくありません。

「2016年 病院看護実態調査」(日本看護協会からの報告)によると、新卒看護師の離職率は7.8%で推移しており常勤看護師の離職率は10.9%です。業種別離職率(厚生労働省発表「新規学卒者の離職状況(平成23年3月卒業者の状況)」)との比較でも離職率は低いものの、看護師の10人に1人が離職しています。

収入がいいって本当?今後も増加する可能性が高い?

民間求人サイトの看護師求人情報をもとにすると、全体の34%を年収400万円台がしめており、そのあと500万円台が約28%、300万円台が約19%となっています。

厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査によると日本の平均的な年収層は360万であり、平均的な年収と比べても比較的に高いです。医療機関は増加傾向にあり、受診する患者も同じく増加傾向で、今後もこの傾向に変化はないものと思われます。

また医療も多様化していて、人材確保もさらに難しいとも言われています。医療機関によっては、優秀な人材をヘッドハンティングしてでも確保したい思惑も垣間見えます。

キャリアアップと共に、年収が増えていく看護師は今後増えると見て間違いないでしょう。

看護師ならではの勤務形態があり、よく悪くも特殊な職業

この仕事は、休日出社、夜勤が比較的多いことが特徴です。

もちろん看護師といっても開業医院での勤務であれば、比較的このような勤務形態は少ないですが、入院施設がある大学病院、総合病院などでは休日、夜勤などは何度か経験するでしょう。

これらの休日勤務、夜勤は手当がつくため、収入を増やすために積極的に休日勤務、夜勤を受けることも可能です。ただし、体調を崩さないよう、またコンプライアンス面で問題にならないよう気をつけてください。

またほとんどの女性看護師には、結婚、出産、育児というライフイベントがあります。が、そこでキャリアが途絶えてしまう人は少なく、むしろ復職を待ってもらっているケースもあります。

人材不足に起因はしますが、医療機関では引く手あまたの職業です。経験に勝る財産はないという考えから、更なるキャリア形成は十分可能です。

看護師はいつでも人気の職業

看護師になるためには文部科学大臣指定の学校もしくは厚生労働大臣指定の看護師養成所を卒業した後、看護師国家試験に合格する必要があります。近年4年制の看護大学が多く設立されており、1991年に11校だった看護大学の2014年における学校数は226校にまで増加しています。

安定を求めて看護師を目指す人は多くいます。最近では働く場所も、病院だけではなく、老人ホーム・介護施設・企業・学校など多角化していることから、更なる求人が見込まれています。

そして保健師や助産師といった、さらにキャリアアップすることができる職業でもあり、看護師の将来性は明るいといえるでしょう。看護師の人数が増えていくことにより、労働環境が変化する可能性も十分に考えられます。